連携成果・社会実装

これまで千葉大学の産学連携活動により生まれた成果や、社会実装例をご紹介いたします。

「青色」コチョウラン

化学メーカーの石原産業株式会社と千葉大学大学院園芸学研究科植物細胞工学研究室との共同研究で生まれた青色のコチョウラン。
コチョウランには、白、ピンク、黄色等様々な色の品種がありますが、「青い」品種は存在しませんでした。

元々青色色素(デルフィニジン型アントシニアン)を作る能力のない植物種であるコチョウランに、石原産業株式会社が単離に成功した青色の遺伝子を使い、4年かけて研究室が開花を実現しました。

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スチームクッカー UNIFLAME KOLME

株式会社新越ワークスが展開するアウトドアブランド「UNIFLAME」と千葉大学工学部デザイン学科が共同開発したキャンプ用クッカー。

登山やキャンプ等での調理において、従来複数の品目を1つの熱源で同時に加熱することが難しかった。多様で高度な要求に対応できる千葉大学のデザイン研究と企業との共同研究により、「蒸す」「湯煎」「沸かす」の3作業が同時に行える省エネ調理器が実現されました。

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施設園芸ハウス用薬剤入り防虫ネットの開発

千葉大学大学院園芸学研究科、農研機構、株式会社イノベックスの共同研究により、防虫ネットを構成する糸に薬剤を練り込んだ製品を開発しました。
この防虫ネットは虫がネット表面の薬剤を感知すると、虫が薬剤を嫌がりネット表面にとどまり続けられない効果があります。この効果によりネット表面に虫の死骸が付着し続けることもないため、ネット表面は清浄に保たれ通気性の改善にもつながります。

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介護、医療従事者の負担を軽減するベッドセンサ―

千葉大学大学院医学研究院とミネベアミツミ株式会社は共同研究により、高精度センサーをベッド脚に設置し、非接触・非侵襲(苦痛を伴わないこと)で体動や離床を検知することができる新しいシステム開発に向けた研究を行い、同社による製品化が実現しました。
これにより、介護施設の職員の夜間の見回りの負担が大幅に軽減されます。

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純国産人工股関節ミルフィー

手術室で患者に向き合っている現役外科医ならではの視点で、医療現場課題を解決した産学連携研究成果です。
小柄な日本人女性のための人工股関節「ミルフィ」は日本人女性の大腿骨形状に合わせた純国産人工股関節です。従来品は欧米人に合わせた人工股関節であったため、日本人の骨格に合わないという課題がありました。治療現場の課題解決型産学連携成果により開発・販売が実現し、手術をより安全に正確に行うための手術支援ツールとして利用されています。

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患者の安全・迅速な搬送デバイス「バックボードツリー」

千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学の発明を株式会社SISMが製品化した救急患者搬送用バックボードに装着するためのバックボードツリー。

患者搬送時に使用される呼吸器・生体情報モニター・輸液等の機器の搭載が可能です。重症患者の搬送では、患者がERやICU以外の場に長時間滞在すること自体がリスクであるため、効率的な移動手段が望まれています。 バックボードツリーは、救急隊が使用する患者搬送用の従来のバックボードに、あらゆる医療機器(移動用モニター,可搬型人工呼吸器、胸腔ドレーンバッグ,シリンジポンプ)、輸液・輸血,急速輸血加温器、尿道カテーテルバッグを全て架けることで、煩雑なケーブルの移動をすることなく一体型のまま患者の搬送を可能とします。

近年では重症外傷患者搬送だけでなく、コロナ禍で爆発的に増えたECMO患者の搬送にも用いられています。

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